『ホムンクルス』

邦画

では、右目からいきましょう。

これは?上。これは?下。これは?左斜め下。じゃあこれは?…わかりません。

はい、右目1.2です。

じゃあ次は左目です。

これは?ペラペラの人間。えっ?ペラペ?もう一度いいですか、これは?だから、ペラペラのにんげ…。じゃあ、これは?鎖の女。鎖…?これは?頭が電球。これ?砂みたいな…。

…はい、左目ホムンクルス2.0です。

って、なんだそりゃ?って、そんな映画だ。

車上生活者の綾野剛が金のために頭蓋骨にドリルで穴を開けた。

そしたら、人間が異形のものに見えるようになりました。

これ、何か楽しそうじゃない?

だって、リアル百鬼夜行体験が出来るんだから。

毎日がお化け屋敷状態で、B級ホラーをダラダラ観るよりよっぽどいいじゃないか。

よし、早速医学生でマッドサイエンティストの成田凌の元へダッシュ。

成田君、お金いらないから穴開けてよ。ドリッドリッドリッ、やった―!今日からホムンクルサーだ!

…って、そんなわきゃない。

あの綾野くんも怖がってんじゃないか。

ホムンクルスって、この映画の中では、その人が無意識に抱え持つトラウマが形となって表れてくる異形らしい。

それを浄化していく綾野くんは、その人にとったらヒーローなのかな。

原作漫画家の山本英夫さんが描く世界はいつもある意味異形たちの宝庫だけど、現実世界に「普通の人」なんていないと思ってた方が正しいのかも。

成田くんが欲していた様に、僕も自分のホムンクルスを見て欲しい。

それがわかれば、もっと元気に生きられる気がする。

穴なんて開けてる場合じゃない。

そんなことを思いながら観ていたけれど、これ、原作漫画と随分違うなぁ。

推しの岸井ゆきのさんが出ていて、俺得ではあったけれど…。

清水崇監督のホムンクルスはいったい何なんだろう?

一回見てもらった方が…。

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